ただ、急にその曲から始めるのは少しハードルが
高く、練習に思わず時間がかかってしまうということも
結構あります。
それは何故かと考えてみました。
音大または付属の音楽コースのある
中学校または高校へ行くと、
古い時代の作曲家からはじめて、だんだん近代の作曲家の
作品を練習していくのが常套になっていることを思い出すと
とても重要な点に気づくことができます。
作曲家はその時代の流行であるのですが
それ以前に自分と同時代または少し前の時代の
先駆者の作品を聞きながら育ち、その作風を
参考にしながら個人の作品を作っているので
技術的な面から前の時代の形態を少しとりいれていて
そこに新しい技術や構想を加えているため
だんだん時代を追って練習すると前の奏法や
作風を勉強してから次の時代のものを加えていくことができるので
練習がしやすいといえるのではないでしょうか。
そのため、やりたい曲が本人のレベルとあまり
かけ離れていなければ、すぐにでもレッスンで取り入れて行きますが
あまりにもその前の時代のスキルがない場合は
その曲と同時に補強するための曲をおすすめすることもあります。
そうするとまた逆に時間がかかってしまうのではと思う方も
いらっしゃると思いますが、ただ無駄に時間がかかってしまうより
スムーズに弾きたい曲をマスターすることができるので
いいのではないかと思います。